
日本では、昔から生活の中で自然素材を取り入れて情緒豊かな暮らしが続けられてきました。
自然素材では主に植物を加工したものが多いようです。
たとえば、住まいにおいては、障子やござ、イグサなどです。
生活用品では、絹や麻、クマデや竹ぼうき、桶や樽、飯台など、文化的生活では和紙、尺八や和太鼓などの楽器、焼き物(陶器)、桐のタンスや鎌倉彫などの家具など、 よく探せば、まだまだ他にもたくさんあるでしょう。縁側に座って、おばあちゃんが毛糸玉をほどいたり、紡いだりしている姿も珍しくはありませんでした。
それぞれに風合いや香りが漂い、何とも言えない安らぎや趣きがあります。このように日本人の暮らしは昔から自然素材とともに成り立ってきたので、 日本文化を語るには自然素材は切り離せないかもしれません。しかし、いつの間にか、身近な生活の中にも、自然素材以外の化学物質を多く含む素材が押し寄せてきました。
プラスチック製品や金属製品などに姿を変えて、すっかり見かけなくなってしまった自然素材もありますね。何とかして、伝統を守り受け継いでいきたいものです。

自然素材として昔から愛されて珍重されてきた麻や絹ですが、何故ここまで日本人に好まれてきたかと言うと、理由はその「吸湿性」の良さや「放出性」の良さのようです。
もちろん独特なシワ感や、ツヤ感などの風合いも見逃せませんが、麻や絹は布自体が呼吸をしているので衣服に非常に適しているとされます。
確かに夏の暑さにも耐えうる生地として、今でも重宝されています。
着心地が良いと感じることができるのは、この性質によるものと思われます。そして、別の特性としては、麻や絹には「放電性」もあることがわかっています。 衣服として身につければ、電磁波を体の外に流すこともできると言われています。逆に化学繊維には「蓄電性」があります。
地球温暖化回避のためにクールビズが推奨される昨今ですが、麻と絹の自然素材はまさにその中で活躍を期待される素材となるはずです。 また、麻は応用が利く素材でもあるので、住宅建材としても生まれ変わって利用されることがあります。 特に壁紙に利用すると、吸湿性や放出性の良さからカビの発生が抑えられることもわかっています。
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